当社のDXビジョン

日本における労働生産性は、先進国の中でも低いと言われており、OECD加盟諸国の中での順位は年々低下しており、2023年調査によると38カ国中30位となっております(注:公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較2023」より)。

各企業は、グローバル競争と急速な技術進化や市場変化により、常に競争の激化に直面している中で、既存の延長線上の改善では、競争力は低下していき、持続的な成長は困難だと考えられます。

ゆえに、競争力を高めるためには、労働生産性を”抜本的に高める”必要があり、そのためには、単なる業務改善ではなく、デジタル技術を活用した業務プロセスやビジネスモデルを変革する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の取組が必須です。

弊社においては、特に”守りのDX”に注力し、「データドリブン経営の実現」「業務プロセスの最適化」の2軸で、様々なITツールの積極的な活用を通じて、DXを推進しております。


そして、当該取組の学びや他社様への導入事例等に基づき、「お客様のDX推進パートナー」としてもご支援させて頂き、ともに日本全体の労働生産性向上につなげ、豊かな社会の実現を目指して参りたいと考えております。これが当社のDXビジョンであります。

令和6年5月1日

コンパスパートナーズ株式会社

代表取締役社長 西村啓志

1.DX推進の意義

DXの意義としては「生産性向上」がございますが、それ以外にもいくつかございます。

①生産性向上

業務プロセスの効率・自動化が実現され、本来業務に対するリソースが増え、付加価値向上につながり、結果として、生産性が向上します

②顧客ニーズへの適応

デジタル技術の進化により、顧客のニーズや行動パターンも変化しており、その様々な期待に応える新たなサービスや体験を提供することが可能となります

③イノベーションの促進

デジタル技術の活用により、従来の枠組みにとらわれずに新たな価値を生み出すことができ、将来の成長に向けた基盤構築に繋がり、持続可能な成長が可能となります

④リスクの低減

デジタル化により業務プロセスの標準化やデータの統合が進むことで、ヒューマンエラーや情報漏洩などのリスクを低減することができます。

2.DXのアプローチについて

DXには大きく、「攻めのDX」と「守りのDX」があり、両方が重要ですが、当社は後者の「守りのDX」にフォーカスをして、お役立ちをさせて頂きたいと考えております。それは、まず守りのDXを推進・実現することで、攻めるべき領域の定義および人的リソースの確保ができ、積極的に攻めのDXにリソースを割くことができ、DXの成功確率があがると考えているためです。

攻めのDX

・ビジネスモデルの抜本的改革

・顧客接点の抜本的改革

・既存の商品、サービスの高度化や提供価値向上

守りのDX

・経営データ可視化によるスピード経営

・的確な意思決定、業務プロセスの抜根的な改革

・再設計、業務処理の効率化・省力化

3.DX戦略について

真の生産性革新の実現には、まずは「守りのDX」に注力し、その後に「攻めのDX」にも取り組む。そのために、2つの方針を軸にDX推進を実行する。

①データドリブン経営の実現

データドリブン経営は、経営判断や戦略形成においてデータを重視し、データに基づいた意思決定を行う経営手法です。従来の経営手法では「KKD(勘・経験・度胸)」に基づく判断が主流でしたが、データドリブン経営ではデータ分析やデータ駆動型のアプローチを活用して、より客観的で効果的な意思決定を行います。

・様々な種類のデータの収集と分析

・洞察に基づいた戦略形成

・定量的な目標設定と評価

・意思決定のプロセスの明確化と迅速化

②業務プロセスの最適化

業務プロセスの現状把握をし、課題整理し、あるべき姿を検討する。そのうえで、必要な施策を検討し、実行する。その結果、業務プロセスの標準・効率・自動化を進めるとともに、業務プロセスの変化や最新技術の動向等も踏まえてアップデートすることで、常に最適化な状況になっていることを目指す。

・プロセスの可視化と分析

・不要な手作業の削減

・標準化と標準化の推進

・チーム間のコラボレーションと情報共有の促進

・定期的な改善とフィードバックループの確立

4.DXの具体的な取組みについて

DX推進の具体的な方策としては下記です。

①データドリブン経営の実現

BIツールや会計パッケージソフトを活用し、リアルタイムでの経営状況の可視化を実践しております。また、業務工数や作業内容等も収集・可視化しており、課題の即時発見や詳細分析が可能となっております。当該データに基づく改善活動や競争戦略の策定を実行し、経営管理のPDCAサイクルを高速に回しております。
※BIツールは主に”Tableau”を活用

②業務プロセスの最適化

完全ペーパーレス化を目指しており、クラウドソフト等の活用により、会社の内部管理(会計税務・人事労務等)や取引先との契約手続き・役所への申告手続等について、電子保存・申請・管理をしております。さらに、RPA/BI/AI/グループウェアといったツールも積極的に活用し、業務効率化・自動化を進めております。

5.DXの取組体制について

社長自らがDXリーダーとして推進を行っているとともに、毎四半期のDX戦略会議にて推進状況やスキル習得レベル等の確認を実施しております。

①IT人材の登用(特にBI人材を重点登用)

②ITスキル向上のための教育・研修の実施

③最新ITツールの導入・活用

④DX推進のマニュアル、規定等の整備・運用

6.DX推進のための環境整備

自社のDX戦略実行のため、環境の整備を積極的に行っています。主に下記です。

①会計・労務管理 :クラウドシステムを導入

②業務プロセス全般:RPA/AIを導入

③分析業務 :BIツールを導入

④グループウェア :クラウド型のグループウェアを導入

⑤行政関連業務 :指定のソフトを活用(一部、クラウドシステムとも連携)

7.DX戦略達成指標

DX戦略達成度を測るために、以下のものを指標として利用しており、四半期ごとに進捗を確認しております。

①データドリブン管理に係るKPI

・BIツール利用者数

・BIスキル習得レベル

・経営改善数/金額

②業務プロセスの最適化に係るKPI

・ペーパーレス化率(100%目標)

・業務自動化の実現数

・外部認定資格の取得人数